ベトナム人の生活様式について
2020年の1人当たりの月間平均所得については、10年間で約3倍(年率約11.9%の伸び)になっています。
都市部と農村部の比較では、農村部の伸びは大きくなっていますが、都市部と農村部との間では、約1.6倍もの大きな格差があります。食生活(月間消費量/人)は、肉の消費量が1.8㎏から2.3㎏に増えて、ワインやビールなどのお酒は、2018年の0.9リットルから、2020年には1.3リットルに増えました。
所得については、ベトナムでは3倍になっています。かなりの高度経済成長を遂げています。
ベトナムの家電製品
今では、ベトナムにおいても日本の家電は買うことはできます。家電量販店でも買えますし、デパートであれば、メーカーの直売コーナーもあります。日本で発売直後の最新のものは買えませんが、日本品質ということであれば、問題なく購入することができます。
家電の保有台数は、エアコンが2018年と比べ15.3%増の51%となっています。洗濯機は9.6%増の54.3%で、冷蔵庫は6.8%増の85.4%になっています。テレビは4.8%減の96.1%となりました。自動車については1.5%増の4.8%と、あまり普及がすすんでいませんが、二輪車は12.5%の増加となりました。
テレビについては、ほとんど100%の家庭にあって、エアコンは50%程度の普及ですが、特に自動車が普及していないのがベトナムの特徴になります。テレビ以外では、日本より所有の普及がすすんでいないのがわかります。
バイクと自動車
ベトナムの主な交通手段と言えばバイクになります。ベトナムでは道路の交通量がとても多くて、道路が渋滞することが多く、小回りの利くバイクがよく使われています。
ベトナムにおいては、最近は排気ガスによる環境悪化の対策として、自動車の購入抑制がかけられていて、高額な税金が自動車に課されています。以前であれば、自動車を持っているのは、一部の高所得者層のみでした。最近は中間層の人でも自動車の所有も増加して、自動車を持っている家庭が増えてきました。
ベトナムでは、たとえ自動車を所有しても道路などの施設や設備が十分に整っていないので、バイクの所有が多くなっています。
日本人とベトナム人の金銭感覚
地域ごとの違い
ベトナムは、地理的な特徴として、南北にとても長い国で、地域によって気候が異なります。また、その地域によって金銭感覚に違いがあります。北部は、ハノイなどの大都市があり、貯蓄をする習慣もあります。子供の進学や家の建築の費用などが主です。ホーチミンなどがある南部は、暖かくて、食べ物が豊富にあります。食べ物に困ることがないので、他のアジアの南国の国と同じように、給与が入ったら使ってしまう傾向があります。ベトナム中部は、海岸に面して、海の幸が豊富にあります。ベトナムの南部と同じように貯金をする習慣はあまりありませんでした。日本が、貯金率が非常に高い国なので、日本と比較すると貯蓄感覚が低いということになってしまいます。
女性の権限
ベトナムは、まだ男性が優位な社会ですが、家庭では女性が権限を持っています。ベトナム女性は、家族への愛情が強く、家族が優先です。ベトナム女性は、金銭感覚はきびしくて、無駄遣いをしませんが、子供や家族の健康など、家族のためなら、お金を使う傾向があります。
お金は家族の共有財産
ベトナムの男女ともにお金は家族の共有財産であるとの認識が主流です。個人での所有意識はあまりありません。
給料日
ベトナム北部などでは貯金する人もいますが、使ってしまう人も多くなります。家族でショッピングに出かけて、買い物や食事を楽しみます。
旧正月テト
ベトナムで最大の休日である旧正月にあたるテトの期間中は、親せきが集まって宴会をすることがあります。テトの前になると、家族で買い物に行って食材、お酒、お菓子などを買い込みます。また、帰省する人は、手土産を買います。ベトナム人の貯金と言えば、このテトのお金を貯めることが多いです。 多くのベトナム人は、一般的に必要以上の預金をしません。将来のために余計な預金をしないで、今の楽しみのためにお金を使います。
住宅
ベトナム人は、家を持つことが夢の人が多くいます。住宅購入の頭金を貯めて、残りは親や親戚から借りて購入します。家のタイプでは一軒家が人気です。