ベトナム人の現地での暮らしはどんなもの?統計でみる生活の実態

国際結婚で、ベトナム人女性のベトナムでの暮らし、生活実態は気になるところです。ベトナムの生活実態を統計データをもとに、まとめてみます。

ベトナムでの生活費

ベトナムは、日本と比べてどれくらいあれば暮らせるのでしょうか、世界の生活費を統計データを元に比較分析しているWEBサイトの「Numbeo」によりますと、ホーチミンでの4人家族の1ヶ月の生活費は3,800万ドン、日本円で約19万円程度です。

日本人の視点から分析してみますと、1人暮らしの場合では1,100万ドンで、日本円で約5.5万円です。ハノイでの生活費はホーチミンよりも少し安くなって、4人家族の1ヶ月の生活費は3,700万ドンで、日本円で約18.5万円です。1人暮らしの費用では1,000万ドンで、日本円では約5万円です。日本人から見れば、5万円で生活できるわけです。日本であれば、日本のどこの地方に行っても、5万円で生活は厳しいと思いますが、ベトナムでは、1人暮らしであれば5万円ほどで暮らすことができます。

ベトナム人の所得

ベトナムで働くベトナム人の2020年の月間平均所得は、首都のハノイの場合でも、日本円で約28,300円になります。 ベトナム全国で最も高い月間平均所得となったビンズホン省の場合でも、約33,000円になっています。 年収に換算しても約396,000円となります。

上記の5万円で生活できるわけですね。年収が高い地区でも40万円弱です。

所得とは

所得とは、収入から必要経費を差し引いたものです。所得金額が「収入金額(総支給額)から必要経費を差し引いた結果の金額である」のに対して、収入金額は「収入金額から必要経費を差し引いていない状態の金額」になります。

ジェトロのベトナム家計生活水準調査結果

日本貿易振興機構(ジェトロ)の2020年版ベトナム家計生活水準調査で、さらにベトナムでの生活実態を詳しく見てみます。

日本からの視点で見ますと、2020年の1人当たりの月間平均所得は、10年間で約3倍(年率約11.9%の伸び)になっています。

より詳しく見てみましょう。都市部と農村部に分けますと、農村部の伸びが大きくなって、都市部と農村部との間には大きな格差(約1.6倍)があります。食生活(月間消費量/人)は、肉の消費量が1.8㎏から2.3㎏に増えて、ワインやビールは、2018年の0.9リットルから、2020年には1.3リットルに増加しています。

日本から見ますと所得倍増どころか、ベトナムでは、3倍にもなっています。かなりの経済成長がすすんでいます。ベトナムの暮らし、日常生活のクオリティも、上昇しているのがわかります。高度経済成長期以降、何十年も、変化が少ない(よくなっていない)日本とはかなり違っています。

ベトナムの家電製品

昔は、なかなかベトナムでは、日本の家電製品は、買えなかったのですが、今では、ベトナムでも日本の家電製品は買えます。家電量販店でも買えますし、デパートにはメーカーの直売コーナーもあります。ベトナムでは、なかなか日本の最新製品は買えませんが、日本品質を求めるのであれば問題なく購入することができます。

統計を見ると、家電の保有台数は、エアコンが2018年と比べ15.3%増の51%となりました。洗濯機は9.6%増の54.3%、冷蔵庫は6.8%増の85.4%になっています。テレビは4.8%減の96.1%となりました。

自動車は1.5%増の4.8%と、依然として普及が進んでいませんが、二輪車は12.5%増となりました。

ベトナムにおいては、テレビは、ほぼ100%の家庭にあります。エアコンについても50%ですが、自動車の所有が少ないのが特徴です。テレビ以外は、日本より所有がすすんでいないのがわかります。

バイクと車

日本と大きく違うのは、ベトナム人の主要な交通手段はバイクになります。道路の交通量が非常に多くて、小回りの利くバイクが生活の移動手段に使われています。ベトナムで圧倒的人気があるメーカーは、ホンダのバイクです。

日本や他のアジアの国と同じように、ベトナムでも排気ガスによる環境悪化対策として、車の購入抑制がかけられ、高額な税金が課されています。以前は、車を持っているのは高所得者層のみでした。

しかしながら、最近は中間層の車の所有も増加し、車を所有する家庭が増えてきました。そんな中で人気の日本車としてトヨタがあげられます。トヨタ人気は、日本と同じです。

ベトナムでも、ブランドの好みは日本と同じで、バイクは、ホンダ、自動車は、トヨタです。自動車を所有しても道路などのインフラが整っていないので、バイクの所有も多いのが現状です。ベトナムは、まだ、発展途上であると言えそうです。