ベトナム人女性と国際結婚、地方によって特徴がちがう日本の結婚式

ベトナム人女性と国際結婚をするにあたって、母国のベトナムで式を挙げるか、日本で挙げるかの二通り、もしくはその両方が考えられます。ベトナム女性と国際結婚する場合、ベトナムとの違いを明確にする意味でも、日本の結婚式について、その種類なども知っておいたほうがよいでしょう。

北海道

日本全国、多く行われている結婚披露宴とは、友人、知人、親戚、親類、会社の上司など招待して、新郎新婦のお披露目をしますが、北海道の結婚式の多くが会費制をとっています。会費制の結婚式とは、招待客から、ご祝儀をもらわずに、会費を来賓者に支払ってもらう結婚式のことです。会費は1万から2万円程度のことが多く、友人や同僚などでは、3万円が相場とされているご祝儀制よりも来賓者の負担が少なくなります。頂けるお金がわかるので、新郎新婦は予算が立てやすいということで人気が出ています。 特に北海道では、友人知人などの親しい人たちが発起人となって、お祝いを主催する会費制祝賀会が一般的となりました。

東北地方

東北の結婚式や披露宴の特徴として、豪華で長いことがあげられます。新郎新婦の自宅において、盛大に挙式を実施する風習があります。特に、地元の名家などであれば、盛大に催されました。挙式前に仏様にお参りをする仏参りや新婦の自宅まで仲人が迎えに行く花嫁迎えという風習もありました。今では、このような結婚式は減って、ホテルで開催したり、北海道のような会費制をすることが多くなっています。もともとは、新郎新婦の自宅で挙式を行なう結婚の風習がありました。挙式前に仏様にお参りをする仏参りという結婚の風習もあり、その時、新婦の家まで仲人が迎えに行く、花嫁迎えという風習がありました。 布団などを引き出物として贈る習慣があります。

関東地方

関東には、首都の東京もあることから、全国各地から人が集まってくるので、結婚式もさまざまです。関東地方の結婚式や披露宴の特徴としては、キリスト教式結婚式が多く、従来の結婚式にこだわらないのが特徴です。新郎新婦の家よりも、自分たちのスタイルに関心があり、自由で、合理的な結婚式や披露宴が多くみられて、両家の宗教を気にせずに、キリスト教式で挙式を行なう場合も多いようです。

北陸地方

引き出物の特徴として、その内容が豪華なことでも有名です。石川県の引き出物は全国平均の3倍の費用を使うともいわれています。家と家の結びつきを大切にする地域とされています。仏壇参りは富山県を中心に、いまでもある風習です。富山県も、結納の豪華さで有名です。品物の多さや高級品もお土産として持参する場合もあります。引き出物は大きな鯛のかまぼこ、細工かまぼこなどが有名です。福井県では、名古屋と同じく派手な結婚式が有名で、結婚式の当日、新郎の家の二階から饅頭をまく風習があります。花嫁さんが新郎宅へ行く様子も、まるで大名行列のように豪華にされるのが特徴でした。

東海地方

名古屋の結婚式は派手で、費用がかかるというのは有名です。名古屋の嫁入りで特徴的なのは嫁入り道具です。花嫁の家は、多くの嫁入り道具を用意して、花婿の家は、それがすべて入る新居を用意して、両家の家を競いました。豪華な嫁入り道具を用意して、派手に見せるのが名古屋の嫁入りの有名な特徴になっています。トラックの荷台に嫁入り道具を満載にして町内を回る、嫁入りトラックというのもありました。豪華な結婚式・披露宴のために金銭的にも苦労したという話が多くあります。しかし、最近では、関東地方と同じように、人の移動も多く、年々、合理的なスタイルが多くみられるようになっています。山と海に挟まれた静岡県では、引き出物に、鰹節やお茶などが一般的です。料理には、海産物を使った料理が多くなります。

関西地方

従来、関西では、商人の街、大阪もあり、仲人のお礼は結納金の一割とされていました。挙式料は両家折半が多く、披露宴は人数割りというのが慣習となっていました。しかし、今では、仲人をたてる結婚式も少なくなり、関東と同じように、合理的であったり、両家の宗教にも関係なく、キリスト教式の結婚式を挙げるカップルも増えています。

中国地方

挙式は神前式が多くなります。岡山などの山陽地方の結婚式や披露宴は、関西とよく似ていますが、結納などで武家文化のしきたりが影響を与えています。結婚式の日、新婦は迎えに来た新郎の母親といっしょに近所に挨拶回りをする風習があり、広島には、新郎側が仲人といっしょに新婦を迎えに行く風習があります。

四国地方

四国も結婚式は神前式が多くなります。結婚の日、結婚式場に行く前に新婦が新郎の家に行って、仏壇にお参りをしたり、仲人や新郎が新婦をお迎えに行ったりする風習があります。

九州地方

九州の結婚式や披露宴の特徴として、出席者の服装については普段着が多いという特徴があります。九州の結婚式は、若者が多い結婚式では、礼服が少ないようです。若い人のあいだでは、礼服を持っていなかったり、平服で気軽にやろうという考えが定着しているようです。また、新郎新婦の両家の費用負担が、新郎側が多く負担するというのも特徴です。九州地方の結婚式や披露宴は結婚式場やホテルで行なわれるのが一般的です。

沖縄

結婚式や披露宴は、大人数で、盛大に行われて、余興が多いのも特徴です。ご祝儀の相場は、一万円程度になります。全国では、30人から多くても100人くらいが一般的ですが、沖縄県では300人は普通の規模で、500人を超えることもあります。沖縄では、結納においても、親類、親戚が出席して、盛大に行われ、披露宴はそれ以上に盛大に催されます。出席者の多さと余興の多さが特徴になります。宴会の後半では、祝いの舞として、カチャーシーで参列者全員が舞台にあがって踊ります。