ベトナム人女性との国際結婚するとき、結納金はどれくらい必要?

ベトナムの結納

ベトナムにも、確かに結納金はありますが、ベトナムの場合、日本のように費用の相場というものはありません。新婦新郎の家の経済状態によって様々な状況です。ただし、ベトナム女性と日本人男性の国際結婚の場合、日本の結婚相手がどちらかと言えば経済的に裕福な日本人ということもあって、男性の年齢や経済状態を考慮しても、最低でも、相場は20万円~30万円程度と言われています。

ベトナムにも婚約式はあります。ベトナムでは、結納式は、婚約式と呼ぶことがあります。もっとも、日本では、最近では、結納式というような格式ばった言葉で表現できるイベントをしなくなって、ホテルの家族同士での会食にしている場合が多いですが、ベトナムには地方を中心に婚約式はあります。

婚約式では、新郎の家族が、贈り物を持って新婦の家に行って、結婚式の日程などを話し合います。新郎が贈る結納品としては、お金の入った封筒、パーンというもので、キンマの葉とビンロウジュの実で作ったものやお菓子、コーヒー、紅茶、ワイン、ケーキ、果物などです。新婦の両親や家族に感謝の気持ちとして贈ります。

婚約式が無事に、終了しますと、二人は夫婦になることが家族に認められます。このあと、婚約式にもらったパーンを親類、親戚や友だち、近所の人に配る習慣があります。婚約式の2週間~1ヶ月後、結婚式を行うのが一般的ですが、時間を短縮するために、婚約式のすぐ後に結婚式を行う場合もあります。

ビンロウ(ビンロウジュとも言います)は、東南アジアの常緑高木で、高さが10~20mになります。ビンロウの果実を、石灰、キンマの葉と噛むという風習があります。軽い覚醒作用と清涼感があるとのことです。 キンマは、常緑多年草で、白い小さな花が咲きます。東南アジアでは、葉を薬用にします。健胃、去痰、殺菌剤など、頭痛、関節の痛みや歯痛を和らげるのにも使います。

日本の結納

婚姻で両家が親族となり結びつくことをお祝いして、贈り物を納め合あう儀式です。日本に限らず、この目的はベトナムでも同じです。新郎家から、新婦の家に結納の品をお納めします。日本では、帯や着物地などに縁起物を添えて贈っていましたが、今は、結納金だけを贈るようになっています。

本来は、新郎新婦の儀式でしたが、親から親への両家間のプロポーズのようになっています。このことは、ベトナムでもその趣旨から考えて同様な意味があるように思います。結婚を家族、特に両親に認めてもらうことを目的にしています。

結納の品は、慶事の贈り物で縁起ものなので、華やかで立派に見えるように、大きく飾るという考え方がありましたが、現代の日本では、華やかさよりも現代の生活に合った品がよいとされています。ベトナムでは、かつての日本のように華やかで立派に見えるよう大きく飾るという考え方が生きていたようです。

今の日本では、結納金を渡さずに、指輪や時計だけの婚約記念品だけで、結納品としてみたり、結婚式に先立って、新郎新婦の両親や家族らとホテルなどで、食事会を行って、婚約の挨拶だけをするというケースも増えています。結納の仲人は、最近では立てない場合がほとんどになっています。

結納の国際比較

結納は、婚姻で両家が親族となり結びつくことをお祝いして、贈り物を納め合あう儀式のことですが、日本に限らず、世界各国で同様の儀式があります。

ベトナム

ベトナムにも結納金の慣習はありますが、相場というものはなく、新婦と新郎の家の経済状態にあわせて、額がきまります。中国のように、高額な額にはなっていないようですし、中国のように両家のメンツがかかるような事例もあまりありません。ベトナム人妻との国際結婚の場合では、婿側が日本人ということもあって男性の年齢やその家の経済状態から最終的には両家の話し合いにより決まりますが、相場は20万円~30万円程度とされています。ただし、新郎新婦の年齢差が大きければ金額が上がる傾向にあります。

中国

新郎の家が新婦の家に対して経済力を見せて安心させるという意味で実施されています。彩礼銭と呼ばれています。彩礼銭とは、古来からの婚姻儀礼で、結婚を正式に決める前に新郎の家が新婦の家に一定のお金を贈る風習です。日本の結納金にあたります。最近は、中国の経済発展もあって、この金額が高騰していると言われています。湖南省、山東省、浙江省では平均相場が約170万円です。東北地方や江西省、青海省では、850万円にもなり、上海と天津では、1700万円にもなるとのことです。中国人のあいだでは、この額を婿の家のメンツにかかわることとして、とらえているようです。

タイ

日本の相場と同じくらいと言われていますが、近年、結納金の相場が上がってきています。現在では、相場は、70万円~100万円程度となってきています。

フィリピン

結納金はありません。キリスト教徒の多いフィリピンには結納金の文化がありません。