国際結婚の離婚率は本当に高い?数字の読み方と続く夫婦の共通点
「国際結婚は離婚率が高い」。そんな言葉を目にして、一歩を迷っている方は少なくないはずです。
結論からお伝えすると、よく引用される高い離婚率には計算上の注意点があります。数字だけを見て、結婚の是非を判断することはできません。
本記事では、離婚率という数字のからくりと公的統計の実際の数値、そして長く続く夫婦に共通しやすい準備を、現地ホーチミン在住の仲人の視点で整理します。
結論|「国際結婚の離婚率は高い」は数字だけでは判断できない
よく引用される国際結婚の離婚率は、同じ夫婦を追跡した数字ではないため、その値だけで結婚の是非は判断できません。先に、この記事の要点を3つにまとめます。
- 巷の「離婚率◯%」は、別々の年に結婚・離婚した集団同士の割り算です
- 公的統計で確認できるのは婚姻件数と離婚件数で、夫婦を追跡した離婚確率ではありません
- 離婚の火種として語られる内容の多くは、結婚前のすり合わせで向き合えるテーマです
つまり、数字に不安をあおられる必要はない一方で、「国際結婚だから安心」と楽観する話でもありません。数字を正しく読んだうえで、準備に力を注ぐのが現実的な向き合い方です。
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「離婚率◯%」のからくり|分母と分子は別の集団
巷で語られる離婚率の多くは、その年の離婚件数をその年の婚姻件数で割った値で、同じ夫婦の集団を追いかけた離婚確率ではありません。まず、数字の作られ方を知っておきましょう。ここが分かると、離婚率の見え方が大きく変わります。
よく引用される「離婚率◯%」は、次の割り算で作られていることが多くあります。
- 分子:ある年に離婚した夫婦の数です。結婚したのは10年前かもしれませんし、30年前かもしれません
- 分母:同じ年に結婚した夫婦の数です
お気づきでしょうか。分子と分母は、別の集団同士の割り算になっています。その年に結婚した夫婦のうち何組が離婚したか、を数えた値ではないのです。
仮にある年の婚姻が100組、離婚が50組なら、この計算では「離婚率50%」と表示されます。しかし、その50組の大半は何年も前に結婚した夫婦です。その年に結婚した100組の半分が離婚したわけではありません。
さらに、この値は婚姻件数の増減にも左右されます。夫婦の実態が同じでも、分母となる婚姻件数が減っている集団では、値が大きく出やすい構造です。
「結婚した夫婦の◯%が離婚する」と言えるのは、同じ夫婦の集団を長期間追跡した場合だけです。そうした追跡調査と、年ごとの件数の割り算は、まったく別の数字だと覚えておいてください。
なお、根拠となる出典の確認が難しい数字が、そのまま引用され続けている場合もあります。離婚率の数字を見かけたら、出典と計算方法をセットで確かめる習慣をおすすめします。
公的統計の実際の数字|厚生労働省「人口動態統計」より
厚生労働省の人口動態統計2022年確定数では、夫妻の一方が外国人の婚姻は17,685組、離婚は8,478組と公表されています。からくりを押さえたうえで、公的統計の実際の数値を見てみましょう。出典は厚生労働省「人口動態統計」の2022年(令和4年)確定数です。
| 区分 | 件数 |
|---|---|
| 夫妻の一方が外国人の婚姻件数 | 17,685組 |
| 夫妻の一方が外国人の離婚件数 | 8,478組 |
この2つを単純に割ると約47.9%になり、「国際結婚の離婚率は約48%」という形で紹介されることがあります。日本人同士の夫婦で同じ計算をすると約35%です。
ここで、前の章の視点を思い出してください。約48%という値は、2組に1組が離婚するという意味ではありません。2022年に離婚した8,478組の多くは、もっと前の年に結婚した夫婦だからです。
組み合わせ別の割り算でも同じことが言えます。夫妻の組み合わせによって値には差が出ますが、その差も割り算の構造から生じます。過去に婚姻件数が多かった組み合わせほど分子が積み上がりやすく、近年の婚姻が減っている組み合わせほど分母が小さくなる構造です。数字の大小だけで、特定の組み合わせの結婚が危ういと結論づけることはできません。
年次ごとの詳しい数値は、厚生労働省「人口動態統計」として毎年公表されており、政府統計サイトのe-Statで確認できます。
ベトナム本国の離婚事情|定義が違う数字は比較できない
ベトナム統計総局の2024年中間国勢調査では15歳以上人口の2.6%が離婚状態と報告されており、日本で語られる離婚率とは定義自体が異なります。ベトナム人女性との結婚を考えている方から、ベトナム本国の離婚事情を聞かれることがあります。ここでも「数字の読み方」が役に立ちます。
ベトナム統計総局の2024年中間国勢調査によると、15歳以上人口のうち離婚状態にある人の割合は2.6%でした。2019年から1.3ポイント上昇しており、都市部が2.9%、農村部が2.4%と報じられています(VIETJOベトナムニュース・2025年2月)。
注意したいのは、この2.6%の分母が「15歳以上の人口」だという点です。日本でよく語られる「離婚件数÷婚姻件数」とは、分母も分子も違います。定義が異なる数字同士は比較できないため、ベトナムは日本より離婚が少ない、あるいは多いと結論づけることはできません。
また、日本人とベトナム人の夫婦に限った離婚の追跡統計は、確認できる形では公表されていません。
現地ホーチミンで日越のご夫婦と接していて感じるのは、結婚生活の安定を左右しやすいのは国籍ではなく、結婚前のすり合わせの質だということです。次の章で、その中身を具体的に見ていきます。
数字を眺めるほど、ご自身の場合はどうなのかが気になってくるはずです。年齢・地域・家族についての考え方など個別の条件をもとに、日越2名体制の仲人がLINEで無料の見立てをお伝えしています。
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離婚につながりやすいのは国籍ではなく「すり合わせ不足」
離婚の火種として語られる内容の多くは、言葉・お金・家族との関わりという、結婚前に話し合っておけるテーマに整理できます。国際結婚の離婚について語られる中身を分解すると、テーマは大きく3つに整理できます。いずれも、相手の国籍そのものではなく、二人の間の準備の問題です。
1. 言葉|小さな誤解の積み重ね
日常会話はできても、込み入った気持ちや相談を伝え合うには時間がかかります。誤解を放置せず、確認し合う習慣を二人の標準にすることが備えになります。具体的な方法は国際結婚の言葉の壁の越え方で詳しく解説しています。
2. お金|家計と家族支援の前提の違い
家計の管理方法や、家族への経済的支援に対する考え方は、育った環境によって前提が異なることがあります。結婚後に初めて知るのではなく、結婚前に率直に話し合っておくテーマです。考え方の整理は家族への仕送りの記事にまとめています。
3. 家族|親族との距離感
家族の結びつきを大切にする文化圏では、親族との関わり方が日本の感覚と異なる場合があります。相手の家族とどんな距離感で付き合うかを、二人で先に描いておくとすれ違いが起きにくくなります。
3つに共通するのは、結婚してから気づくのでは遅いということです。裏を返せば、結婚前に向き合う機会さえあれば備えられるテーマでもあります。後悔しやすい人としにくい人の違いは、ベトナム人との結婚で後悔しないための記事で詳しく整理しています。
続く夫婦の共通点|結婚前の確認を仕組みで支える
長く続くご夫婦に共通しやすいのは、条件や価値観の確認を結婚前に済ませている点で、仲人はその確認を仕組みとして支える存在です。仲人としてよく耳にするのは、うまくいっているご夫婦ほど、結婚前の話し合いが具体的だったという振り返りです。共通しやすい点を挙げます。
- 出会いの段階で、お互いの身元と結婚の意思が確認されています
- お金・家族・住む場所について、結婚を決める前に話し合っています
- 困りごとを二人だけで抱え込まず、相談できる第三者を持っています
とはいえ、言葉の壁がある相手と、お金や家族の話を自力で深めるのは簡単ではありません。そこで役割を持つのが仲人です。国際結婚相談所には、お見合い前の条件整理から交際中の意思確認まで、仲人や通訳が間に入って支えるところが多くあります。
当相談所の場合は、現地ホーチミンに常駐する日本人仲人とベトナム人仲人の2名体制です。結婚前のすり合わせを日本語とベトナム語の両方で支え、成婚後2年間の再紹介保証という仕組みも設けています。
出会いから結婚手続きまでの全体の流れは、ベトナム国際結婚の完全解説記事をご覧ください。
よくある質問(FAQ)
離婚率の質問は、高い数字の真偽・公的統計の有無・ベトナム人との結婚・結婚前の準備の4つに集中します。国際結婚の離婚率が7割というのは本当ですか?
7割という数字について、公的統計から確認できる根拠は見当たりません。公的統計として確認できるのは年ごとの婚姻件数と離婚件数で、そこから機械的に割った値が独り歩きしている場合もあります。数字を見かけたら、出典と計算方法をあわせて確認することをおすすめします。
厚生労働省の統計で国際結婚の離婚率はわかりますか?
婚姻件数と離婚件数は公表されていますが、同じ夫婦を追跡した離婚率そのものは公表されていません。厚生労働省「人口動態統計」では、夫妻の一方が外国人の婚姻・離婚件数を年次別に確認できます。2022年確定数では婚姻17,685組・離婚8,478組でした。
ベトナム人との結婚は離婚しやすいのですか?
日本人とベトナム人の夫婦に限った離婚の追跡統計は、確認できる形では公表されていません。国籍で離婚のしやすさを断定できる根拠は乏しく、結婚前のすり合わせの質のほうが生活の安定に影響しやすいと私たちは考えています。
離婚を防ぐために結婚前にできることはありますか?
言葉・お金・家族との関わりの3つを、結婚前に具体的に話し合っておくことです。話し合いを自力で深めにくい場合は、仲人や通訳など第三者が間に入る出会い方を選ぶのも一つの方法です。
まとめ|数字の読み方がわかれば、次にやることが見える
国際結婚の離婚率は計算のからくりを知って読む必要があり、数字への不安より結婚前のすり合わせに力を注ぐことが現実的です。最後に要点を整理します。
- よく語られる離婚率は、別々の年に結婚・離婚した集団同士の割り算です
- 厚生労働省の人口動態統計2022年では、婚姻17,685組・離婚8,478組です
- 割り算で出る約48%は、2組に1組が離婚するという意味ではありません
- ベトナムの2.6%は人口に占める割合で、日本の数字とは比較できません
- 続く夫婦に共通しやすいのは、結婚前の条件と価値観の確認です
数字は、不安の材料にするのではなく、準備の出発点として使うものです。読み方さえ分かれば、やるべきことは「結婚前のすり合わせ」に絞られてきます。
そして、すり合わせの準備は、相手がいて初めて具体的になります。2,000名以上のベトナム人女性会員のプロフィールをLINEで毎日配信していますので、どんな出会いがあり得るのかをご自身の目で確かめてみてください。
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Supervisor
この記事の監修者
安仲 圭大(アオザイブライダル代表)
2021年よりベトナム・ホーチミン在住。現地で貿易を行う商社と不動産販売会社を経営し、ベトナム人仲人と日本人仲人の2名体制で、日本人男性とベトナム人女性の国際結婚をサポートしている。
執筆協力:Pham Thi Thanh An(シニアカウンセラー)
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