ベトナムは日本からのアクセスが良く、観光やビジネスで訪れる方が年々増えています。しかし、初めてベトナムを訪れる日本人旅行者にとっては、言語や文化の違いから移動手段に不安を感じることも少なくありません。中でも慣れない土地でのタクシー利用は、料金トラブルやぼったくり被害などが心配になるところです。そこで本記事では、**「ベトナムでのタクシーの乗り方」**に焦点を当て、初めてベトナムを訪れる日本人の方でも安心して移動できるよう、具体的なステップやポイントを詳しく解説します。ぜひ参考にして、快適なベトナム滞在を楽しんでください。
1. ベトナムでタクシーを利用するメリットと基本事情
1.1 タクシーが便利な理由
ベトナムの交通事情は、日本とは大きく異なります。街中には大量のバイクが行き交い、信号や車線のルールがあまり厳守されていない印象を受けるでしょう。そんな中、タクシーは比較的安全かつ快適に移動できる交通手段として重宝されています。特に初めてベトナムを訪れる方や、慣れない土地で大きな荷物を抱えている場合は、タクシー利用が最も安心感があります。
1.2 初心者にありがちな不安点
- 料金トラブル:メーターを使わない、料金を水増しされるなど
- 言語の問題:英語やベトナム語でのコミュニケーション
- 偽タクシー:大手ロゴを真似した車両や違法営業タクシー
この記事では、これらの不安を解消するための具体的な対策をご紹介します。
2. 主要なタクシー会社とタクシーアプリの特徴
2.1 大手タクシー会社:Mai Linh、Vinasun
ベトナムのタクシー市場を支える代表的な会社が、**Mai Linh(マイリン)とVinasun(ビナサン)**です。どちらも都市部を中心に広く走っており、車体に会社名が大きく書かれているため比較的見つけやすいのが特徴です。大手だけあって、車内も比較的清潔でメーター管理もしっかりしていると言われています。
- Mai Linh:緑色の車体が目印。全国各地に展開
- Vinasun:白い車体が目印。ホーチミンやハノイなど主要都市でよく見かける


2.2 配車アプリ:Grab、Beなど
スマートフォンアプリを使った配車サービスは、ベトナムでも急速に普及しています。代表格のGrabは、タクシーだけでなくバイクタクシーの配車にも対応しており、事前に料金がアプリ上で確定するため、ぼったくりや余計な交渉の心配がありません。もう一つのBeというアプリも地元で人気を博しており、英語表示やクレジットカード決済にも対応しているため、多くの旅行者が気軽に利用できるのも魅力です。


3. タクシーの乗り方・流れを完全解説
3.1 タクシーを見つける方法
- ホテルのフロントに呼んでもらう
- もっとも安心な方法で、フロントスタッフが信頼できるタクシー会社に連絡してくれます。
- 街中で流しのタクシーを拾う
- 大手のロゴを確認して乗るとトラブルが少ないです。
- 配車アプリで予約する
- GrabやBeなどを利用して、地図上で目的地を指定するだけで手配可能。
3.2 乗車時の確認事項
- 行き先を明確に伝える
英語またはベトナム語でホテル名や観光地の名前を事前にメモしておくとスムーズです。 - メーターを使うかどうか
大手タクシーならメーターがあるはずなので、乗車時に「Please turn on the meter.」と伝えましょう。 - ドアの開閉は手動
日本のように自動ドアではない車がほとんどです。乗り降り時は自分で開閉してください。
3.3 メーター確認と料金交渉のコツ
- メーターなしの車両は要注意
メーターがない、または壊れているタクシーに乗る場合は、必ず事前に料金交渉してから出発してください。 - 短距離でも適正料金を把握
市内中心部であれば、通常の初乗り料金は数万ドンほどです。あまりにも高額を提示される場合は怪しいと考えましょう。 - Grabなどのアプリを比較
メータータクシーとアプリの表示料金を比較して、あまりにも差がある場合は乗車を断ってもOKです。
4. 空港でのタクシー利用:到着直後の不安を解消
4.1 ホーチミン(タンソンニャット空港)編
- 到着出口を出て右手に進むとタクシー乗り場がある
看板の指示に従って列に並びましょう。大手会社の車両が並んでいるので比較的安心です。 - Grabを使う場合
空港内や出口付近のWi-Fiに接続して、配車アプリから予約しましょう。ピックアップエリアは指定されている場合があるので要確認です。
4.2 ハノイ(ノイバイ空港)編
- 公式タクシーカウンターの活用
到着ロビーにある公式カウンターでタクシーチケットを購入し、指定された車に乗る方法があります。定額制なので安心です。 - 定額タクシーとメータータクシー
ノイバイ空港からハノイ中心部までの相場は約300,000〜400,000ドン。あらかじめ運転手と交渉するか、定額タクシーを選ぶと良いでしょう。
4.3 空港送迎サービスの活用
ホテルによっては有料または無料の送迎サービスを用意していることがあります。初めて訪問する場合、多少の費用がかかっても安全で確実な手段を選ぶと安心です。
5. よくあるトラブル事例と対策
5.1 ぼったくりや不当な料金
- メーターを使わない・交渉を曖昧にする
→ 必ず乗車前に料金や行き先を明確にし、分からなければアプリを利用する。
5.2 車内トラブル・遠回り
- 故意の遠回りやメーターの不正
→ マップアプリでルートを確認し、異常に遠回りされていると感じたら「This is not the correct route.」と伝えましょう。
5.3 偽タクシーの見分け方
- 大手ロゴを真似た車両
→ 車体の電話番号やロゴ、車内のメーター表示をチェック。微妙に文字が違うケースが多いです。 - 怪しい場所で客引きをする
→ 空港や人気観光地で「タクシー?」と声をかけられても、オフィシャル乗り場以外なら注意が必要。
6. タクシー以外の移動手段との比較
6.1 バイクタクシー(Xe Om)
ベトナムの街中でよく見かけるバイクタクシー。Grabアプリなどでもバイクの配車が可能です。移動コストは安く、渋滞時でも比較的スムーズに進みます。ただし、ヘルメットやスピードが気になる方、荷物が多い方には向きません。
6.2 バス・電車・シェアライド
- 路線バス:安価で運行本数も多いが、停留所名や路線図がベトナム語表記のみの場合が多いです。
- 電車(長距離):ホーチミン〜ハノイ間の長距離移動に限られ、都市部の短距離移動には向きません。
- シェアライド:近年発展しており、欧米系の観光客にも利用者が増えています。
7. まとめ:安心してベトナム観光を楽しむために
初めてベトナムを訪れる方にとって、タクシー移動は一番身近でわかりやすい交通手段です。しかし、メーターの使い方や料金交渉、偽タクシーへの注意などを知らずに利用すると、料金トラブルや危険な思いをする可能性が高まります。事前に基本的な情報を押さえ、ホテルや公式カウンター、配車アプリを活用することで、安心かつスムーズに観光地を巡ることができるでしょう。
- 大手タクシー会社を選ぶ
- 配車アプリ(Grabなど)を活用して料金を固定する
- 乗車前に行き先と料金をしっかり確認する
これらのポイントを押さえれば、タクシー移動のハードルは一気に下がります。ぜひこの記事を参考に、ベトナム旅行を存分に楽しんでください。慣れてきたらバイクタクシーやバスなどにも挑戦してみると、さらに現地の魅力を発見できるかもしれません。安全と快適を両立しながら、思い出に残るベトナム旅行をお過ごしください。