ベトナム人女性と国際結婚、ベトナム人の経済と産業について

ベトナムで婚活して、ベトナム女性と恋愛、交際、そして結婚ということになれば、ベトナムの実家の両親や親せきと関係ができて、ベトナムの社会と関わりができます。予備知識として、ベトナムの経済や産業の知識があったほうがよいと思います。

ベトナムの経済について

世界銀行の調査統計のデータによりますと、2018年のベトナムの国内総生産GDPは2,372億ドルで、一人当たりのGDPは2,387ドルでした。1986年のベトナム共産党大会で、社会主義に市場経済の制度を導入するドイモイ政策を採択して、中国の改革開放と同じように市場開放経済の路線へと舵を切りました。1996年のベトナム共産党大会では、2020年までに、工業国入りを目指すという工業化と近代化の二大戦略の政治方針を採択し、ドイモイ政策を導入して以降の貧困率は大きく改善されました。各国の政府開発援助と外国投資が経済を牽引して、2007年に共産党が目標としていたたWTO世界貿易機関に加盟しました。世界金融危機などで一時は失速した国内総生産 の成長率は、2010年代は5~6%の高くて安定成長が続いています。

インフレ率は、2011年に18.7%と高くなりましたが、2017年には3.5%と収まりました。中国人の所得があがったこともあって、中国の人件費が上昇していることから、ベトナムを新たな投資先として世界が考えるようになりました。EU欧州連合は新興国で初のFTAを結ぶ相手として、ベトナムを選んで、2020年にFTAが発効しました。同じ共産圏だった友好国の旧ソ連圏、ユーラシア経済連合も初のFTAも締結し、TPP環太平洋戦略的経済連携協定では、アメリカによれば、最も利益を受けた国とされていて、日本政府からは交渉においても主導的だったと評価されています。世界銀行もTPP環太平洋戦略的経済連携協定で最も恩恵を受ける国としてアナウンスしました。

今では、1日1ドル以下で生活する貧困層の割合は中国、インド、フィリピンを下回っています。労働人口の内、66%が第一次産業に従事し、近年では第二次産業、第三次産業が急成長していて、特に観光業の伸びが著しく、外貨獲得源となっています。主な輸出品目としては原油、衣料品や農水産物があります。お米については、インド、タイについで、世界第3位の輸出国です。カシューナッツと黒胡椒の生産では世界の1/3を占めて1位にあり、コーヒー、茶、ゴム、魚製品の輸出も多くなっています。今では、農業のGDPに占める割合としては他の産業が成長したために20%に低下しています。原油生産については東南アジアにおいて第3位となっています。

インフラ整備を背景にして、外国資本の受け入れによって、ASEANで高い経済成長を続けています。ドイモイ以降は、国有企業とは別に民間企業が台頭してきています。小売業、製薬、学校・病院経営、農業・飼料なども大きくなり、自動車生産にも進出したビン・グループ、ベトジェットを傘下にするソビコ・ホールディングス、不動産業のFLC、BRGなどが財閥をつくっています。2011年には、2011-2015年の社会経済発展計画を政府が提案、国会で承認されました。国内総生産年平均6.5%~7%の成長率を目指して、公共投資や国営企業の改善を通じ、経済構造の再編を図っています。

ベトナムの農業について

コーヒーは、ブラジルに次いで、世界第2位の生産量になっています。あまり知られていませんが、ベトナムは、コーヒーの生産の一大拠点です。ベトナムでは、フランス植民地時代から人気のカフェがあるから、コーヒーに力を入れているのではなくて、ブラジルなどと気候がよく似ていて、コーヒーの栽培に向いているかららしいです。生産されてコーヒーの多くがインスタントコーヒー、缶入りやペットボトル入りの清涼飲料とのことです。ただし、レギュラーコーヒーに使われるような高級品のアラビカ種の栽培も始まっています。

一方で、ベトナムでは植民地支配を受けたフランスの方法を取り入れた飲み方にてベトナムコーヒーが飲まれています。水田水稲作地帯は北部の紅河デルタと南部のメコンデルタになり、生産性が高く、国家の重要な穀倉地帯となっています。メコンデルタで栽培される野菜類は、ナス、キュウリ、トマトなどのほかに、ミント類があります。

ベトナムの鉱業について

ベトナムは、南シナ海で採掘される石油や石炭などの有機鉱物資源やスズなどの金属鉱物資源に恵まれています。ベトナム北部のハロンから産出する石炭は上質の無煙炭で、19世紀末からホンゲイ炭として採掘が始まっています。その採掘が関係して北海道釧路市に名誉領事館を設置しています。2003年の採掘量は1,670万トンでした。原油は1,660万トンを産出する産油国で、天然ガスの採取量は126千兆ジュールとなっています。金属鉱物資源は、主に北部デルタ周囲の丘陵地帯で産出します。世界第4位のスズ(4000トンで、世界シェアは1.5%です。亜鉛、金、クロム、鉄、鉛のほか、リン鉱石も産出します。