ベトナムについて
ベトナムの正式な国名であるベトナム社会主義共和国は、東南アジアのインドシナ半島の東部にある社会主義共和制国家になります。いわゆる民主主義国家ではなくて、旧ソビエトや中国のように共産党の一党独裁の国になります。ベトナム共産党による一党独裁の体制下にベトナムはあります。首都はハノイになり、東南アジア諸国連合、アセアン、ASEANの加盟国です。2021年の時点で、人口は約9,936万人、約1億人です。通貨はドンになります。
インドシナ半島の東海岸を占めていて、ベトナムの国土と言えば、南北に長くなっていて、北の方面は中華人民共和国、西にはラオス、南西にはカンボジアと国境を接しています。 東と南には南シナ海に面していて、フィリピン、ボルネオ島、マレーシア、ブルネイ、インドネシア、そして、マレー半島でマレーシアやタイ王国の南部と相対しています。
結婚事情と伝統
2019年のベトナムの国の調査によりますと、ベトナムの人口は、2019年で約9600万人、約一億人で、人口は世界なら15位、東南アジア内では3位となっています。ベトナムでの婚姻率は66.9%になっています。15歳以上を対象としますと77.5%の人が結婚をしています。
婚姻率は農村部の方が高くなり、65.6%となっています。ハノイやホーチミンなどの都市部においては、34.4%となります。ベトナムの平均年齢としては31歳と、ベトナムはアジアの中でも若い人の多い国になります。ベトナムでは、ほかのアジアの国に比べても早く結婚する願望が強い傾向があるようです。
女性で30歳を過ぎて、独身という方はあまり見かけないと言われています。日本に比べても、早婚のカップル多くいて、20歳代前半で結婚しているという人がかなり多くいます。地方では、20代どころか、もっと早く結婚しているところもあります。これは、一般的に、早く子供が欲しいという考えがベトナム人のあいだには、あるようです。
結婚する交際中の本人たちよりも、むしろ、両家の親や親戚、親類、友人からの早く孫を見たいという気持ちと雰囲気が強いためだろうと考えられています。 また、そのような考え方を元にした古いしきたりが関係しているものと考えられています。
結婚観
ベトナム女子の恋愛や結婚に求める「3T」というのが、よくベトナム女性のあいだで言われています。
「Tinh yeu」 読みは、ティン イエウです。意味は、愛という意味です。
「Tai nang」 読みは、タイ ナンです。意味は才能という意味です。
「tien」 読みは、ティエンです。意味はお金という意味です。
これらの頭文字を取ったものが「3T」です。日本でよく言われた結婚観の「3高」みたいなものになります。
ベトナムの平均年収
ベトナム人の2019年の国内平均年収に関しては、日本円に換算すると、約41万円程度となっています。 月収で換算しますと、約3万4千円の収入があります。
家族
ベトナム女性の結婚観の背景として、ベトナム社会の家族の存在があります。ベトナム国民の約70%が農村に居住していて、60%もの人が農業に従事しています。これらの農村においては、ほぼ自給自足の生活ができますので、現金収入がなくても暮らしていけます。
農村では、家族が職場での仲間でもあり、ベトナムでは、家族の絆をとても大切にします。ベトナム人は、情に厚くて、家族をとても大切にすると言われています。家族で農業をしていなくても、仕事に関しては、家族を養うために仕事をしているという意識が強くて、家庭を犠牲にしてまで、仕事をすることはないようです。
会社のために、残業や休日出勤するという意識は、あまりありません。ベトナムの家族は、歴史的に血縁共同体を構成していて、儒教の影響もあって、家族の結合は強くて、伝統的な家族規範や価値観がありました。過去の話ではなく、今もその考え方は残っています。
また、年齢秩序を基盤とする非常に強い道徳規範による構造、構成となっていました。近年は、他のアジアの国と同じように、そういった価値観は、薄らいできていますが、基礎にあるのは、家族や地域共同体を大切にする国民性が、基本になっています。ベトナムは、基本的には、男性優位の社会ですが、家庭では女性に権限があります。女性は、家族に対する愛情が強くて、何事においても、家族を優先的に考えます。女性は、男性よりも金銭感覚にはきびしくて、無駄遣いをすることも少ないですし、家族を管理しています。もし、日本に来るのであれば、日本の貯金の高さも馴染めるかもしれません。
しかし、それも子供や家族のためであれば、彼女たちは、思い切って、お金を使うという傾向があります。このような考え方は、日本にも歴史的にも、根強くありますので、日本とベトナムの両国の違いは少ないように思います。ベトナムでは、家庭だけでなく女性による社会進出もすすんでいて、2019年の女性の就業率は東南アジアで1位となりました。管理職として働く女性も多くいて、職場でも、家庭でもさっそうと働くベトナム女性が多いようです。金銭感覚も身に着けて、社会的進出も多いことから、年老いた両親の世話をするという責任感も強いと言われています。