ベトナム人女性と国際結婚、結婚式における女性の家族の役割

プロポーズ

ベトナムにも、もちろんプロポーズはあります。プロポーズは交際から結婚へのステップです。現在は、ベトナムではほとんどのカップルが恋愛結婚をしています。法律では、女性は18歳、男性は21歳から結婚できますが、統計のデータによれば、平均結婚年齢は、25歳位がピークとなり、都市部においては、遅くなっていて、地方では、もっと低年齢で結婚する事例が多いといった状態です。

恋愛結婚であれば、当然、世界中の国と同じようにベトナムでもさけて通れないのがプロポーズです。日本人と同じように遠回しな表現でプロポーズをする人もいますが、ベトナムでは「私の奥さんになってくれませんか」「結婚してくれませんか」などのように、ダイレクトな言い方が多いという調査結果もあります。

ベトナム女性であれば、この段階の以前に、交際中のベトナム人女性の母親には、なんらかのかたちで言っている可能性がありますが、基本的には、特に都市部においては、家族がなんらかのかたちで助言はしても、決めるのは当事者の2人が基本になります。日本と同じようにプロポーズの段階では、家族は、アドバイザーということになります。

婚約式(結納)

プロポーズがうまくいって、お互いを家族に紹介して、結婚の承認をもらってから結納ができたら、婚約成立ということになっています。日本でも、実施している家族がありますが、ベトナムにも婚約式はあります。新郎の家族が、贈り物を持って新婦の家に行って、結婚式の日程などを話し合います。新郎が贈る結納品は、お金の入った封筒、コーヒー、紅茶、ワイン、ケーキ、果物などです。新婦の両親や家族に感謝の気持ちとして贈ります。

ベトナム女性と日本人男性の国際結婚の場合、結納金の相場があります。たとえ、男性の年齢や経済状態を考慮しても、相場は20万円~30万円程度と言われています。これは、結婚相手が「裕福な日本人」ということからです。

ベトナムにも、結納金はありますが、ベトナムの場合には、日本のように結納金の一般的な費用の相場というものがありません。従って、日本の場合だとカップルの二人が結婚を決めたら結納金の相談を家族にするケースがよくありますが、ベトナムの場合だと、そもそも相場がないので、カップルで決めてしまうということになります。結納の金額決定の実態は、新婦新郎の家の経済状態によって、いろいろです。

結婚式の準備

男性の家族は縁起の良い日を選んで、結婚式の日取りを決め、ベトナム人女性の家族に打診や調整をしたりします。ここでは、お互いの家で日程調整が行われます。結婚する二人は、家族と相談して、招待客などを決めて、結婚式の一ヶ月前には招待客に招待状を手渡します。ベトナムの結婚式では、特に地方の場合であれば、新郎新婦の互いの家で行う場合が多くなります。

日本の場合であれば、家族と相談して、招待客を選ぶのですが、特にベトナムの地方の場合、結婚式では、招待状を受付に出して、記帳して、席に着席するというスタイルですることもありますが、結婚式をしていることを知った近所の人が、飛び入り参加するスタイルもあります。日本のように家族と相談して、招待客を決めるというのは、都市部では、されていますが、地方では、あまりされていないようです。

地方の場合、結婚式は、3日間にわたって行われる場合があります。ハノイやホーチミンなどの都会では、ホテルや結婚式場で1日で終わりますが、田舎では、次のとおり3日間になるので3日とも家族は係ることになります。

1日目

新郎新婦とそれぞれの家族のみで、行われます。

2日目

新郎新婦のお互いの親戚を招待して、行われます。

3日目

新郎新婦の友達や会社の同僚、上司、近所に住んでいる人などが参加します。

結婚式の当日

ベトナムの結婚式は、両方の家に新郎新婦、家族、親戚が集まって、結婚指輪の交換を済ませると、それぞれの先祖に報告の挨拶を行います。キリスト教徒であれば教会に行って式を挙げるようです。地方では、新郎新婦の家で演台をつくって、パーティーをします。ハノイやホーチミンなどの都市では、ホテルやレストランで式を挙げます。いずれにしても、家族は、当然係ることになります。

新郎新婦花嫁が入り口で招待客をお迎えして、招待客は、お祝い金やプレゼントを渡します。招待客が全員、集まればパーティーが始まります。司会の開会の言葉、二人の紹介と家族の紹介があり、乾杯をして食事を始めます。

新郎新婦と両方の両親がすべてのテーブルに挨拶回りをして、一緒に写真を撮ったりします。日本の結婚式より、家族とりわけ両家の両親の出番は、多いように思います。料理を食べ終えたら、席を立ち、花嫁と花婿に見送られて式場を出ていきます。