養育費を払う男性の再婚|相手への伝え方と再婚後の養育費
「養育費を払いながら、もう一度結婚してもいいのだろうか」。離婚して子どもの養育費を払っている男性が再婚を考えると、相手への伝え方とお金の両方で迷いやすくなります。
養育費は再婚しても自動では変わらず、取り決めた額を払い続けるのが基本です。再婚後の養育費を見直したいときは、元配偶者との話し合いや家庭裁判所の調停で決め直します。再婚相手には、交際が深まる前に、養育費の事実と金額を順に伝えることが大切です。
この記事は、まだお相手がいない独身の日本人男性に向けて書いています。再婚で養育費がどうなるかを公的な情報で整理し、再婚相手への伝え方の例文と、家計や子どもとの交流の話し合い方を紹介します。
書き手は、ベトナム・ホーチミンに常駐するアオザイブライダルの仲人です。日本人とベトナム人の2名体制で、日本人男性とベトナム人女性の婚活をお手伝いしています。
養育費を払っていることを、どの段階でどう伝えるか迷っている方は、今の状況をLINEで聞かせてください。
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再婚しても養育費は自動では変わらない
養育費は、再婚しただけで自動的に減ったり止まったりせず、取り決めた額を払い続けるのが基本です。裁判所は、父母は親権や婚姻関係の有無にかかわらず、子どもを扶養する責務を負うと説明しています。離婚した後も、父母が経済力に応じて養育費を分担する考え方です。
見直しを求められる「事情の変更」がある
裁判所の手続案内では、一度決まった養育費でも、その後に事情の変更があれば額の変更を求められるとしています。事情の変更の例として、再婚した場合や子どもが進学した場合が挙げられています。
予定していなかった収入の変動も、事情の変更の例として示されています。ただし、変更を「求められる」という意味で、再婚すれば必ず減額されるわけではありません。
2026年4月から養育費のルールが改正された
父母の離婚後の子の養育に関する改正民法は、2026年4月1日に施行されました。法務省は、親権・監護、養育費、親子交流などの規定を見直す法律だと説明しています。
改正で新しくできたのが「法定養育費」です。2026年4月1日以降に離婚し、養育費を取り決めていない場合、離婚の時から子どもを主に育てている親は、子1人当たり月額2万円を請求できます。
裁判所によると、2026年4月1日より前に離婚した場合、法定養育費は発生しません。法定養育費は取り決めまでの暫定的なもので、養育費の額の基準ではないとも説明されています。
再婚後の養育費を見直すときの手続
再婚後の養育費の見直しは、まず元配偶者との話し合いで決め、まとまらなければ家庭裁判所の調停・審判を使います。養育費の見直しは、勝手に払う額を減らして進めるものではありません。手続の流れは、次の表のとおりです。
| 段階 | 内容 | 決めるのは |
|---|---|---|
| 協議 | 元配偶者と話し合う | 父母の合意 |
| 調停 | 家庭裁判所で話し合う | 父母の合意 |
| 審判 | 調停が成立しない場合 | 裁判官 |
調停では、養育にかかる費用や双方の収入など一切の事情を聞いたうえで、合意を目指して話し合いが進みます。調停が成立しない場合は審判に移り、裁判官が一切の事情を考慮して判断します。
養育費の算定表は目安として使われる
家庭裁判所の調停や審判では、養育費の目安として「算定表」が参照されることが一般的です。算定表は、父母双方の収入と、子どもの年齢・人数から標準的な額の目安を出すものです。
実際の額は、算定表を参照しつつ個別の事情も考えて検討されます。再婚相手の収入や新しく生まれた子どもの扱いは、個別に専門家へ確認してください。
申立ての費用と相談先
養育費の調停を申し立てる費用は、子ども1人につき収入印紙1,200円分です。郵便料は申し立てる裁判所ごとに異なります。
ご自身のケースで見直しができそうかは、弁護士や家庭裁判所の手続案内で確認しましょう。費用が心配な場合は、法テラス・サポートダイヤル(0570-078374)でも相談先の案内を受けられます。
取り決めた養育費を止めないことが大切
取り決めた養育費が支払われない場合、受け取る側は家庭裁判所の履行勧告や差押えの手続を利用できます。再婚を理由に、自分の判断だけで支払いを止めるのは避けましょう。
子どもへの約束を守り続けている姿勢は、再婚相手にとっても安心材料になり得ます。見直しが必要なときも、正式な手続で決め直すことが、家族全員を守ることにつながります。
養育費のことは再婚相手にいつ伝える?
養育費のことは、離婚歴と子どもの存在、養育費を払っている事実、具体的な金額の3段階に分けて伝えると自然です。養育費の話は、最初の出会いで全部を伝える必要はありません。一方で、結婚の話が具体的になってから初めて伝えると、相手が驚き、信頼が揺らぐことがあります。
| 段階 | 伝えること |
|---|---|
| 紹介・お見合いの前 | 離婚歴と子どもがいること |
| 交際が始まったころ | 養育費を払っていること |
| 結婚を考え始めたころ | 金額・期間・取り決めの方法 |
3つの段階は目安です。相手から質問されたら、段階にこだわらず正直に答えましょう。
離婚歴と子どもの存在は最初に伝える
離婚歴と子どもがいることは、紹介を受ける前のプロフィールの段階で伝えておくと、後のすれ違いを防げます。お相手も、知ったうえでお見合いを受けるかどうかを選べます。
子どもがいることの伝え方全般は、バツイチ子持ち男性の再婚で、親権と同居の有無ごとに整理しています。
金額の話は、結婚を考え始めたら具体的に
結婚を考え始めたら、毎月の金額、支払いがいつまで続くか、どの方法で取り決めたかを伝えます。結婚後の家計に直接かかわるため、あいまいにしないことが大切です。
仲人としては、交際期間のうちに養育費と家計の話を一度は具体的にすることをおすすめしています。当相談所の交際期間は3か月で、延長は相談できます。
ご自身の状況で、どこまで先に伝えるべきか迷う方は、仲人と一緒に整理してみませんか。
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再婚相手への伝え方の例文
養育費の伝え方は、元配偶者を悪く言わず、事実・金額・今後の考えを短く伝えるのが基本です。養育費の話は、相手を責めたり、自分を卑下したりする言い方にならないよう気をつけます。伝える内容を、事実・金額・考えの3つに分けると話しやすくなります。
交際が始まったころの例文
「前の結婚で子どもが1人いて、今は毎月の養育費を払っています。子どもが成長するまで、約束どおり続けるつもりです。」
最初は、払っている事実と、続ける考えだけで十分です。相手の反応を見ながら、質問に一つずつ答えていきましょう。
結婚を考え始めたころの例文
「養育費は毎月◯万円で、子どもが◯歳になるまでの約束です。家計の中でどう考えるか、一緒に相談したいです。」
金額と期間を伝えたうえで、相談したいという姿勢を見せると、相手も意見を言いやすくなります。取り決めの書面がある場合は、必要に応じて内容を説明しましょう。
元配偶者や子どもについて聞かれたときの例文
「子どものことは今も大切に思っていて、決めた日に会っています。元妻とは、子どものことで必要な連絡だけをしています。」
元配偶者の悪口や、離婚の細かな経緯は話さなくてかまいません。今の関係と今後の考えを落ち着いて伝えることが、相手の安心につながります。
国際結婚では、やさしい日本語と数字を使う
お相手が外国人の場合、「養育費」という言葉自体がなじみにくいこともあります。「子どものために毎月送るお金」など、やさしい言葉に言いかえると伝わりやすくなります。
金額や期間は、紙やメッセージに数字で書いて見せると誤解を防げます。言葉に不安がある方は、バツイチからの国際結婚で、相談前に整理することをまとめています。
再婚後の家計の話し合い方
再婚後の家計は、養育費を毎月の固定費として先に分けてから、生活費や貯金の計画を立てると話し合いやすくなります。養育費は、再婚後も毎月続く支出です。家計の話し合いでは、次の点を相手と共有しておきましょう。
- 毎月の養育費の額と支払日
- 支払いがいつまで続くか
- 進学などで追加の費用が出る取り決めがあるか
- 養育費を引いた後の生活費と貯金の計画
4つの点を整理しておくと、結婚後に「聞いていなかった」というすれ違いを防げます。特に、進学時の費用など、将来の取り決めがある場合は早めに共有しておきましょう。
収入と支出を一緒に見える形にする
収入から養育費を引いた額で、住まいや生活費、貯金をどう回すかを考えます。表やメモにして一緒に見ると、話し合いが具体的になります。
結婚に必要な年収の考え方は、国際結婚に年収はいくら必要?で整理しています。養育費がある場合は、毎月の支出に加えて考えてください。
見直しの予定も正直に共有する
再婚後に養育費の見直しを考えている場合も、相手に先に伝えておきましょう。見直しは元配偶者との話し合いや家庭裁判所の手続で決まるため、結果は分かりません。
「減るはず」という前提で家計を組むのは避けます。今の額を払い続ける前提で計画を立てておくと、見直しの結果がどうでも生活が揺らぎません。
子どもとの親子交流(面会交流)の伝え方
子どもとの親子交流は、頻度と過ごし方、再婚相手がどう関わるかを分けて伝えると、相手も心の準備がしやすくなります。子どもと離れて暮らす親と子の交流は、法務省の案内では「親子交流」と呼ばれています。再婚後も続く大切な時間なので、再婚相手に早めに伝えておきます。
頻度と過ごし方を具体的に伝える
月に何回、どこで、どのくらいの時間会っているかを伝えます。学校行事や長い休みの過ごし方など、予定が増える時期があれば、あわせて共有しておきましょう。
再婚相手にとっては、休日の予定や家計にもかかわる話です。「子どもと会う日は、前もって予定を伝えるね」と、二人の生活との調整も話しておくと安心です。
再婚相手と子どもが会うかどうかは急がない
再婚相手を子どもに紹介するかどうかは、子どもの気持ちを最優先に、時間をかけて考えます。元配偶者との取り決めや、子どもの年齢によっても判断は変わります。
再婚相手には、「会ってほしい」と急がず、二人で考えていきたいと伝えましょう。子どもと再婚相手のどちらにも無理をさせないことが、長く続く家族の形につながります。
当相談所の女性会員の離婚歴・子どもへの考え方
当相談所の女性会員では、お相手の離婚歴を許容する方が72.4%、子どもがいることを許容する方が87.8%でした。| 項目 | 許容する割合 | 母数 |
|---|---|---|
| お相手の離婚歴 | 72.4% | 1,624名 |
| お相手に子どもがいること | 87.8% | 755名 |
数字は、2026年9月5日時点で掲載中の会員の登録値を集計したものです。子どもについては、未確認の1,040名を除いた割合です。
登録値の集計であり、紹介できる人数や結婚を保証するものではありません。許容するかどうかの考え方は一人ひとり違うため、お見合いは双方の希望を確認して調整します。
ベトナム人女性の再婚や子連れへの考え方は、ベトナム人女性の再婚・子連れは?でも会員データとあわせて紹介しています。
ほかの立場や事情の婚活は、立場・事情別の記事まとめで一覧にしています。
養育費と再婚のよくある質問
養育費を払っている男性の再婚について、よくある質問にお答えします。再婚したら養育費は減額されますか?
再婚しただけで自動的に減額されることはありません。裁判所は、再婚などの事情の変更があれば額の変更を求められると説明しています。減額されるかどうかは個別の事情によるため、弁護士や家庭裁判所の手続案内で確認してください。
再婚相手の収入は養育費の計算に影響しますか?
家庭裁判所では、父母双方の収入と子どもの年齢・人数をもとにした算定表が目安として参照されます。再婚相手の収入がどう扱われるかは個別の事情によって変わります。ご自身のケースは、弁護士や法テラスに相談してください。
養育費を払っていることは、お見合いで話すべきですか?
お見合いの時点では、離婚歴と子どもがいることが伝わっていれば十分です。養育費を払っている事実は交際が始まったころ、金額や期間は結婚を考え始めたころに伝えると自然です。伝え方に迷う方は、バツイチ男性は初婚女性と結婚できる?も参考にしてください。
2026年4月より前に離婚しました。法定養育費は関係ありますか?
裁判所によると、2026年4月1日より前に離婚した場合、法定養育費は発生しません。すでに取り決めた養育費がある場合は、取り決めた額を払い続けるのが基本です。
まとめ:養育費は隠さず、順番に伝える
養育費を払っていても再婚はできますが、養育費の額は自動では変わらないため、事実を順番に伝えて家計を一緒に考えることが大切です。- 再婚しても養育費は自動では変わらず、見直しは協議や家庭裁判所の調停・審判で決めます
- 2026年4月1日より前に離婚した場合、新しい法定養育費は発生しません
- 再婚相手には、離婚歴と子ども、養育費の事実、金額の3段階で伝えます
- 家計は養育費を固定費として先に分け、親子交流の予定も共有します
子どもへの約束を守りながら、新しい家族をつくることはできます。正直に話し合える相手と出会えれば、養育費のことも二人で支え合える話題になります。
再婚に向けて何から始めればいいか、まずはLINEで気軽に質問してみてください。
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参考
- 裁判所:養育費に関する手続
- 裁判所:養育費請求調停
- 裁判所:平成30年度司法研究(養育費,婚姻費用の算定に関する実証的研究)の報告について(養育費算定表)
- 法務省:民法等の一部を改正する法律(父母の離婚後等の子の養育に関する見直し)について
- 法テラス(日本司法支援センター)
公的資料と当相談所の公開情報を2026年10月19日に確認しました。養育費の見直しや法律の判断は個別の事情で異なるため、弁護士・家庭裁判所・法テラスにご確認ください。
Supervisor
この記事の監修者
安仲 圭大(アオザイブライダル代表)
2021年よりベトナム・ホーチミン在住。現地で貿易を行う商社と不動産販売会社を経営し、ベトナム人仲人と日本人仲人の2名体制で、日本人男性とベトナム人女性の国際結婚をサポートしている。
執筆協力:Pham Thi Thanh An(シニアカウンセラー)
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