「やっぱり年収って高いほうが有利?」「職業で足切りされるのかな…」
婚活や恋愛の話になると、必ずと言っていいほど出てくるのが「年収」と「職業」の話です。
でも実際のところ——
**年収・職業は「ゼロではないけど、すべてでもない」**のが現実です。
この記事では、
- 年収・職業がどれくらい重要なのか
- どこまで気にするべきで、どこからは気にしすぎなのか
- 年収が高くない人・高い人、それぞれの戦い方
を「婚活・結婚」のリアルな現場感も交えながら、正直に解説していきます。
1. なぜここまで「年収・職業」が気にされるのか?
まず前提として、年収・職業が話題に上がるのにはきちんと理由があります。
1-1. 「将来の生活の安心感」と直結するから
結婚は「恋愛」だけでなく「生活」でもあります。
そのため、多くの人が次のような不安を抱えています。
- 将来、生活が苦しくならないか
- 子どもが欲しいとき、教育費や住居費は大丈夫か
- 働けなくなったとき、お互いに支え合えるか
この「漠然とした不安」を、
**分かりやすい指標に置き換えたものが「年収」と「職業」**なのです。
1-2. 人柄よりも先に「数字」が見えてしまう
婚活サイト・結婚相談所・マッチングアプリ…
どのサービスでも、プロフィールの最初のほうに書かれているのが
- 年収
- 職業
- 学歴
といった「数字」や「ラベル」です。
本来は、
人柄・価値観・相性が一番大事
なのですが、
最初の選別は「見える情報」で判断されやすいため、
どうしても年収・職業が注目されてしまいます。
1-3. 「条件の話」は本音を言いづらいからこじれやすい
本音では多くの人が、
お金が全然なくてもいい、とは思っていない
でも「お金目当てだと思われたくない」から言いづらい
と感じています。
その結果、
- 本音では年収を気にしているのに、「気にしません」と言ってしまう
- 条件をハッキリ言えず、ミスマッチのまま交際が進む
- 後から「こんなはずじゃなかった」と揉める
こうしたすれ違いも、「年収・職業」が重く感じられる理由の一つです。
2. 年収・職業は「どこまで」重要なのか?
では、実際どこまで重要なのでしょうか。
ここで大事なのは、
「絶対条件」なのか「希望条件」なのかを分けて考えることです。
2-1. 多くの人が持っている「最低ライン」の感覚
リアルな婚活の場では、
年収や職業に対して次のような“目安”を持っている方が多いです。
- 「自分と同じくらい、もしくは少し高いくらいが理想」
- 「共働き前提なら、超高年収でなくてもいい」
- 「正社員・安定した職種ならOK」
つまり、
「高収入じゃないと絶対ムリ」ではなく
「生活が成り立ちそうか」が一番のポイント
になっているケースがほとんどです。
2-2. 職業は「イメージ」と「生活スタイル」で見られる
職業そのものよりも、次の点がチェックされています。
- 生活リズム(夜勤が多い・土日休めないなど)
- 転勤の多さ・将来の住まいのイメージ
- 安定性・継続性(すぐ職を変えないか)
そのため、
- 年収はそこそこでも、安定していて生活リズムが整っている職業
- 転職や独立が多すぎず、将来像がイメージしやすい職業
は、意外と高評価を得やすいです。
3. 本音ベースでいうと「年収・職業」より重視される3つのポイント
実は、長く一緒に暮らすパートナー選びで
最終的に効いてくるのは別のところです。
3-1. お金の価値観・使い方
同じ年収500万円でも、
- 浪費家で貯金ゼロ
- ギャンブルや投機でお金を大きく動かす
- パートナーに相談なく大きな買い物をする
こういったタイプは、年収が高くても不安になりやすいです。
逆に年収がそこまで高くなくても、
- 毎月コツコツ貯金・投資をしている
- 無駄遣いはせず、必要なところにはしっかり使う
- 家計や将来設計について、正直に話し合える
こうした人は、長期的な安心感があり、
「一緒にやっていけそう」と感じてもらいやすくなります。
3-2. 仕事への向き合い方・成長意欲
相手が見ているのは「今の年収」だけではありません。
- 仕事に対してまじめに向き合っているか
- コツコツ続けるタイプか、すぐ投げ出さないか
- スキルアップや勉強をしようとしているか
こうした要素は、
「この人はこの先5年、10年でどうなっていきそうか」
という「将来の年収」「安定性」へのイメージにも直結します。
3-3. 一緒にいて楽かどうか、支え合えるか
最後はやはりここです。
- 話していて安心できるか
- 嫌なことがあったとき、弱音を吐けるか
- 意見の違いを話し合いで解決できそうか
どれだけ年収が高くても、
- モラハラ気質
- 感情のアップダウンが激しい
- 相手を見下す言動が多い
こういう場合、長期的な関係はかなりしんどくなります。
4. 「年収コンプレックス」を小さくする考え方
特に男性側で多いのが、
「自分の年収では選ばれないのでは…」
という不安です。
でも、ここで大事なのは
「年収そのもの」よりも「年収と行動のセット」で見られている
という視点です。
4-1. 「今の年収」より「これからの姿勢」を見せる
たとえば年収が平均より低めでも、
- 副業や資格取得など、収入アップの具体的な行動をしている
- 不安や現状を素直に共有し、「一緒に頑張りたい」と伝えられる
- 浪費癖を整え、家計管理を学ぼうとしている
こうした姿勢は、
**「この人となら一緒に成長していけそう」**という安心感につながります。
4-2. 「比べる基準」を間違えない
SNSやネット記事では、
- 年収1000万円以上
- 外資系エリート
- 起業家・投資家
のような「一部の高収入層」が、
あたかも“普通の基準”のように語られることがあります。
しかし実際には、
多くの人は「現実的に一緒に生活できるライン」を見ています。
「上には上がいる」世界を見すぎると、
本来なら十分な年収なのに、
自分を極端に低く感じてしまいがちです。
5. 年収が高くない人が婚活で勝つための戦略
では、年収がそこまで高くない人はどう戦えばいいのでしょうか。
5-1. まず「最低限の安心感」をクリアする
- 借金(浪費・ギャンブル由来)が膨らんでいないか
- クレジットの延滞など、信用情報に問題がないか
- 家計が完全なマイナスになっていないか
ここがグラグラだと、年収以前に「不安」のほうが大きくなってしまいます。
できる範囲で構わないので、
- 不要なサブスクや浪費の整理
- 返済計画の見直し
- 毎月いくら貯蓄できているかの可視化
など、「家計の土台づくり」を優先して整えましょう。
5-2. 「見える努力」をきちんと伝える
- 資格勉強
- スキルアップのための学び(英語、IT、専門知識など)
- 社内での役割や評価の変化
これらは、相手には言わないと伝わりません。
「将来を考えて、今こういうことに取り組んでいます」
と落ち着いて話せるだけでも、印象は大きく変わります。
5-3. 日常の「誠実さ」が何よりの強みになる
- 約束の時間を守る
- 連絡をこまめに返す
- 相手の不安や悩みをちゃんと聞く
こうした行動は、
華やかな肩書きや高収入よりも
“信頼”という意味では圧倒的に強い武器になります。
6. 年収が高い人ほど気をつけたい落とし穴
逆に、年収が高い人にも気をつけてほしいポイントがあります。
6-1. 「条件だけで選ばれている」関係のリスク
高年収・ハイステータスな職業の人は、
- 「お金目当てなんじゃないか」
- 「自分自身を見てくれているのか不安」
と感じることも多いです。
その不安から、
- 相手を試すような言動
- 価値観のすり合わせを避ける
- お金で解決しようとしすぎる
といった行動に出てしまうと、
本来築けるはずだった信頼まで壊してしまいます。
6-2. 忙しさで「心の余白」がなくなる
高収入の多くは、時間と引き換えに手に入れていることも多いです。
- 残業や出張が多い
- 常に仕事の連絡が飛び込んでくる
- 休みの日も気持ちが仕事から離れない
その結果、
- 相手との時間が極端に少なくなる
- 一緒にいるときもスマホや仕事の話ばかり
- 相手が「私は二の次なんだ」と感じてしまう
こういった形で、
**「お金はあるのに関係はうまくいかない」**という事態になりがちです。
7. これからの時代の「パートナー選びの物差し」
物価・税金・社会保障…
先の見えにくい時代だからこそ、
「年収・職業」だけで人を判断するのはリスクが高くなっています。
これからのパートナー選びでは、
- 今の年収より「一緒に増やしていけるか」
- 職業名より「その人の仕事観・生き方」
- 条件より「話し合える力・歩み寄る力」
この3つを物差しにするほうが、
結果的に「安心して暮らせる関係」に近づきます。
まとめ:年収・職業は「大事だけど、軸にはしすぎない」
最後にポイントを整理すると…
- 年収・職業は「生活の安心感」に関わるので、まったく気にしなくていいわけではない
- ただし、多くの人が本当に見ているのは、お金の価値観・仕事への姿勢・人柄
- 年収が高くなくても、
- 家計の土台を整える
- 見える形で努力を続ける
- 誠実なコミュニケーションをする
ことで十分に戦える
- 高年収の人ほど、
- 条件だけで選ばれないように
- 忙しさで関係を壊さないように
気をつける必要がある
「今の数字」だけで自分や相手をジャッジしないこと。
これが、後悔しないパートナー選びのいちばんのコツです。

